BLUES

アレサフランクリンさんの映画が好きだ。映画館に何回か行って、コロナの時期を忘れそうになるほどライブ会場にいるような気分を楽しめた。DVDも買ったがまだ開封していない。映画館での感動が薄らぐような気が勝手にして、まだ保管したままでいる。僕がゴスペルに出会ったのは、日本人のシンガーの歌唱法からだった。これなんだろう、黒人の音楽?なんてところから触れるようになったのだが、賛美歌を歌うようになって、ゴスペルは神をたたえる音楽であり、黒人の方々に限定されたものでないことを知った。そうか、そうなのか、知らなかっただけでこんなに素晴らしいゴスペルソングがあったなんて、と賛美歌を知り驚くような変化があった。世界地図の平面図を見るように音楽を聴くのではなく、500年前にこの曲はもうあったんだ!とか、平面図で「今これが流行してる」と分布図を見渡すように音楽を聴くのではなく、年表に起こすように音楽を聴くと時代に振り落とされずに生き残った曲の素晴らしさというものに、あらためて心をうたれるからである。僕が個人的にゴスペルを知るきっかけになった日本人歌手のライブを見に行った。残念だった。ゴスペルの歌唱は体得しているが、ゴスペルではなかった。でも歌唱法に興味をいだき、きっかけをいただいたのだからと、感謝しながらライブを楽しんだ。その後、なじみのマスターがいる店でギター談義をした。仙台には心が落ち着くお店がいくつかある。店に流れるブルース。英語であっても、歌詞をたどる。僕は大事なことだと考えている。