飼わなかったが、昔ペットショップに入った時にまっすぐに飛べない文鳥を飼うか飼わないか迷ったことがある。まっすぐに飛べないのは生まれつき尾が曲がっていたからだと言う。当時は引っ越しが多かったことと、猫も買っていたので断念したのだが、手のひらに乗せた文鳥は自分の手の中でくつろいでいるようだった。親心のようなものが湧いたのかもしれない。ギターも、手のかかるものほど好きになるようだ。ここのところムスタングばかり弾いているが、ムスタングはよくジャジャウマと言われることもあるようだ。音は暴れるがチューニングが安定しなかったり、弾けるようになるまでだいぶ手を加えないと、と思う部分もある。しかし、なぜか手のひらの中で「僕はムスタング!」と主張しているようなのである。他のギターを弾くと他のギターの完成度の高さに感銘を受けるが、ムスタングに戻ると、成長期の子供が「おい、船長!僕もギターなんだ!」とギターが主張してくる気がとてもする。このギターとともに、旅の始まりだ。
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