「林檎とポラロイド」という映画を観た。独特な映画だった。急にすべての記憶をなくした男の話だった。いかにも映画というような劇的な展開もなく淡々と物語が進んでいくのだが、主人公の目線で物事が進んでいく感じがリアリティがあってとてもよかった。ある意味、映画イージーライダーのような感じもあった。イージーライダーは自由を謳歌していたが、林檎とポラロイドの主人公は記憶がないため、自分である理由が見いだせず、それを必死で探している感じがあった。記憶がないため、そこにあるのは林檎が好きだとの残存記憶が残るのみ。それでも順応する強さ、過去は変えられないが、今とこれからは変えることができる強さを彼はもっている。実はそれはとても大事なことなのではないか?そんなことを強く感じ取れる、静かで独特な世界観のある映画だった。
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