「音楽」とは「音楽」である。よりよい音を求め曲が生まれたり、音を聴いて楽しむ。そこには、一瞬限りでそこでしか感じえない音楽があったりする。生演奏では、一瞬だが、その一瞬がずっと忘れられない記憶に残るものとなることがある。ああ、だから音楽が好きなんだな!と帰り道に実感できるようなコンサートは、本当によかったと思えるものである。動画では同じ内容の再生を見たとしても、個人的には生で見たときの感動の1割以下だと思うことがある。動画の方がよかったの場合も稀にあったりするが。しかし、近年の国内の音楽は、音楽より「人」中心になってないか?と感じることがある。売り出されるのは音より、人がクローズアップされ、コンサートなども見る側、演奏する側が、いかに快適か?に偏っているように思う。たまに音より先にグッズを並べられると心から興醒めとなることもある。音楽はあとなのか?と正直、思う。僕は世界の片隅のような楽器部屋にいる。「音楽」とはやっぱり「音楽」だと思うことがある。コンサートをみにいく、出演する、その機会の中で選択が必要となる。限られた時間の中で「音楽」を大切にしている方のコンサートを選んだり、「音楽」を大切にしているイベントを選んで出演するようにしている。その日は「音楽」を心から楽しみたいからだ。よき音が出せるよう弦を張り替え、準備しようと思う。きっとその瞬間にしか出せない、新しい「音」を楽しみに。
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