昨夜の「soul food」の時間は、まるで音楽の魔法を解き放ったような夜だった。「金の粒」と書かれた玄米が美味しく炊けた瞬間「炊けたぜ、俺のsoul food!」という話ではない。その夜の主役はずっと愛用しているエフェクター、「soul food」だった。
この魔法のエフェクターを通して、真空管アンプとトランジスタアンプの2つの異なる世界を旅してみた。一つは温かみのある音がまるで心地よい毛布のように包み込む真空管アンプ。もう一つはトランジスタアンプ、広がる音のステレオ感がまるで夜空に瞬く星々のようにきらめく。
真夜中の船長室(音楽の部屋をそう呼んでいる)にて「どっらも使い道があるな」と、夜の静けさの中で一人、うなずいた。そして、最近は小さなアンプばかり使っているけれど、部屋での練習や録音には小さなもので十分だと改めて実感した。大きな音を求めるバンドには大きなアンプが必要だけど、出番がない間はまるで使わない冷蔵庫のようにひっそりとだが威圧感を放っている。そんなアンプを見て、「おまえもまた、必要な時に輝いてくれるんだろうな」とつぶやいたあと、冷蔵庫を開けると電気がぱっとつく。なにか哀愁を感じた夜でもあった。
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