SENDAI

ラリー船長の暮らす街、仙台を紹介します。


この景色を何十年、見続けただろう。一年毎にお店や建物の感じも変わることもあるが、人も去年と今年で違う方々がやってきて、また他の街へといく。個人店は減っていき、全国チェーンの大型店舗が増加するのは他の街と変わらないかもしれないが、仙台には仙台の独特な時間が流れている。僕は曲のほとんどを仙台で書いている。今とてもお気に入りなのは、朝に小鳥が鳴き、ギターを弾き、静かに神に感謝して、祈る時間だ。こうした瞬間、一日は人間だけに与えられたものでないのだと素直に思えるのだ。新しい夜明け。どの街にもない景色が、仙台にはある。

とある散歩道の途中。僕はこの場所で「TIME」という曲を作った。それは今から30年以上も前のことだ。「TIME」はレコーディングしCDにしてないし、口ずさめるのは僕と、当時「TIMEは名曲だ!」と言ってくれた方々が数名いたが、その方々も覚えている方はほとんどいないかもしれない。今から30年以上前、東京に行って、知人の紹介でプロで活動してきたミュージシャンの紹介があり、初対面で「君がいま一番自信のある曲をやってよ」と言われたことがある。僕は「TIME」を唄った。彼は「君に教えることはない。自由に曲を作ってほしい!」と目を輝かせて言われた。それから彼とは親友になった。各駅停車で、何時間も語らい、旅をしたこともある。彼はいま海外で暮らしている。時差はあるが、散歩中はいつもともに歌っている気がする。

神のなさることは、すべて時にかなって美しい。聖書(新改訳) 伝道者の書 3章11節