TALK
本HPの対談は敬称略で掲載させていただいております。
Photo by Morishima Kouichi 他
(ラリー) 裕太郎さん、こんにちは。
(裕太郎) ラリーさん、おひさしぶり。
(ラリー) 今日は2019年3月11日。東日本大震災があった日の対談となりますが、よろしくお願いします。
(裕太郎) シャケさん風に言ったほうがいいのかな?OK!
(ラリー) OK!笑!シャケさんがご縁で僕たち確か東京での原始神母ライブの打ち上げで初めて話して意気投合して、今に至りますもんね、仙台では2019年4月11日に「通」で初共演。楽しみにしています。今日は今回のツアーについてのお話がメインですが、最初に原始神母で共に活動されている、木暮”shake”武彦さんとの出会いも含めいろいろお話できるのをとても楽しみにしてます。 まず、裕太郎さんとシャケさんの出会いは?
(裕太郎) シャケさんとは東京湾の船の上で出会ったんですよ。東京湾華火を船から観しようというイベントを毎年主催していて、ある年シャケさんが乗ってくれたんです。ギター2本持っていってたんですが、シャケさんが12弦ギターの方を持っておもむろにピンクフロイドのWish You Were Here弾き出したんですよ。あのイントロ。そこで僕は嬉しくなってもう一本のギターであのソロを弾いたわけです。そこから歌も中間のソロもハモリもエンディングもバッチリで。そのあとデビッド・ボウイ、ツェッペリン、ニール・ヤング何やってもバッチリ。好きな音楽があまりにも近くて夢のような出逢いになりました。あれが今こうして原始神母のようなことに繋がっていると思うと感慨深いものがありますね。
(ラリー) そうですか、そんなことが!すごいなあ、シャケさんと出会ったのが海の上で、だなんて!そりゃあ凄い出会い方ですよ!
その出会いが、原始神母の始まりでもあったわけですね。凄いなあ!
海の上で出会ったといえば、僕の場合、釣りで釣ったアイナメくらいかなあ・・
(裕太郎) でもシャケさんと出会って、僕たちここにいるんですもんね!
(ラリー) 本当に感謝です。
(裕太郎) ところでラリーさん、東日本大震災のとき、ラリーさんも仙台在住で大変だったのでは?
(ラリー) 僕はあいにく出張で2011年3月11日は出張で東京にいたんですよ。その後、震災の当日に関東方面にいたつながりのある方のご縁でなんとか、さいたまに車で送ってもらえて。さいたまから車を借りれて4号線を車で北上しました。あの日はものすごい渋滞で27時間かけて仙台に。2011年3月11日、裕太郎さんはどちらに?
(裕太郎) 僕はさいたまの家に居たのですが、楽器は無事で棚の上からCDや本が落ちてきたくらいですみました。ちょっと経ってテレビ付けた時の衝撃は忘れられません。これが本当に起こっていることかと。大切な人、寝る場所、食料、何もかも失った人たちを前に僕は音楽の無力さしか感じられなくて塞ぎ込んでしまったことを覚えてます。ショックのあまり自分であることを放棄してしまったんですね。その後、自分で在るとはどういうことかを追い求めるようになりました。それが今のソロ活動に繋がりました。
(ラリー) そうですか、では、同じさいたまにいたのですね。不思議な縁を感じます。僕らは東京湾ではありませんでしたが、震災のときに埼玉にいたんですね。それから今日で8年目。2019年4月11日に仙台で裕太郎さんと共にライブ。2012年4月12日が僕はシャケさんの前座でライブをした日、シャケさんと出会ったのが最初なので、それから7年後というのも本当に感慨深いです。仙台のジャズフェスで共演させていただく機会もあり、本当に忘れられない7年でしたよ。
(裕太郎) 7年。7イヤーズ。デビッド・ボーイにも5イヤーズという曲がありますね。
(ラリー) 裕太郎さんはデビッド・ボーイが好きですか?僕は中学の時に風呂上りに裸にジャージ上下をつなぎみ見立てて真似てましたが!
(裕太郎) 好きどころか。フジロックでジギー・スターダスト全曲メドレーやったくらいですから。ラリーさんの「ブリティッシュがお好き」にもデビッドボーイが登場してますね?
(ラリー) いやいや、お恥ずかしい。風呂上がりライブとはスケールが違いすぎますね!たったひとりでフジロックで弾き語りで会場を湧かせたり、モーガン・フィッシャーさんとお二人でライブをするなど、裕太郎さんの活動力すごいなー!と思います。
(裕太郎) フジロック初出演は本当にシビレました。一人でアコギ持ってピンクフロイドですから。翌日のジギー・スターダストはドラムの森くんと一緒だったのでどれだけ心強かったことか。でもやっぱり原始神母でヘブンのステージやったときは強烈でした。最初500人くらいしか居なかったお客さんが終わる頃には5000人の会場いっぱいになってて、ああ、フロイドの音楽って本当にすごいなって沁みましたね。モーガン・フィッシャーとは、たまたま縁があって僕のライブを観に来てくれて、話しかけてみたらモット・ザ・フープルのキーボードと聞いて、ものすごくビックリして、その場で急遽飛び入りしてもらって一緒にAll The Young Dudesを歌ったのが始まりです。そのうち家に遊びに行って飲んじゃセッションして、を繰り返すうちに何か一緒にやってみようかとなってNANKER'S BEST結成に至りました。
(ラリー) いやあ、すごい。モーガン・フィッシャーさんはぼくはヒートウェイブのライブの時にはじめて生で音を聴きまして。すんごいアレンジ力というか、瞬時に音楽でサーカス感がでる感じがすごいなあと思っておりました。フジロック初出演は本当にシビレました・・いやあ、ぼくも言ってみたい!ぼくはといえば、仙台でお客さん数人の前でドリカムを歌ったときはシビレましたね、なんに?なんか音程が不安定で足がガクガクしてきて、このまんまではやばいなあというシビレというかww、フジロック出演は、ミュージシャンとしてはあこがれますが、裕太郎さんの度胸に脱帽しますね!!
(裕太郎) でも、大きなステージにひとりラリーさんも見てみたいなあ。ウッドストックに一人出演のラリーさん!とか。
(ラリー) ぼくの予想では、ウッドストックで機材トラブルだけを永遠に聞かせるという伝説を作る気がしてなりませんね!
(裕太郎) 機材トラブル?
(ラリー) リサイクルで買った機材が動作せず、キオーゴーーーというハウリングみたいな音が、ずっと鳴っているとか。。。
ウッドストックにわざわざ日本で買った70年代のELKのアンプとか持っていくなよとか、トレモロを永遠にオフにできないとか・・
(裕太郎) 僕はそういう音嫌いじゃないですよ(笑)脱線こそ人生と思ってます。
(ラリー) 今回の4月11日は僕も含め4組とかなり大所帯となりますね。
北へ!キタ!3人旅!のタイトルで4人いるので、僕は脱線枠で(笑)。
(裕太郎) いやいや、3人が旅人で、ラリーさんは、仙台の代表ということで!
(ラリー) ありがとうございます!仙台の代表として冨田麗香さん、黒澤大介さん、僕は今回初対面なのですが、
裕太郎さんから少しご紹介いただけませんでしょうか。
(裕太郎) 今回のツアーはそもそも黒澤大介に誘われて東北まわろうとなりました。大介とはもう長い付き合いですが、もともとBistacoというバンドで活躍してたギタリスト&シンガーで、僕から言わせるとリフ系ロックの日本代表、抜群にうまくてカッコいいミュージシャンです。近年弾き語りをメインにしてからも、他の弾き語りの人とは一線を画する本格派なギタープレイと太くてエッジのある声が魅力ですね。
(ラリー) それは、とても楽しみですね!
(裕太郎) 冨田麗香は路上で20年歌い続けてきたシンガーで、それもアルバイトなどはせず、路上の稼ぎだけで身を立ててきたプロのストリートシンガーなんですね。もう声を聞けば説明無用、魔法の歌声に道行く人々が足を止めるのも頷けると思います。本当により多くの人に聴いてもらいたいと思っているシンガーです。冨田麗香は1stソロアルバム「夢のかけら」、昨年リリースしたバンド名義のライブ盤「LIVE LIVE ALIVE!!」を持ってのツアーになります。
(ラリー) この写真は冨田麗香さんと組んでいるバンドのお写真ですね。いつかバンドも見てみたいです。
(裕太郎) ぜひ!今回は僕がサポートしてのデュオバージョンでのライブになりますが、バンドもとてもいいですよ!
(ラリー) 4月の東北でのライブがとっても楽しみになりました。今回のツアーはどこどこでやるんですか?
(裕太郎) 郡山、福島、仙台、石巻、いわき、水戸ですね。ラリーさんとは仙台でご一緒できるの、楽しみです。
(ラリー) 仙台は4月11日木曜日の昼呑み小屋「通」でのライブ、ちょうど1か月後ですね。
みなさんが無事に東北ツアーをすすめて、ツアータイトルにもあるようによい巡り逢いがあることを祈ります。
今日はありがとうございました。
(裕太郎) ありがとうございました!楽しみにしてます!!
(ラリー) よろしくお願いします!
みなさんに仙台湾の船の上で会えたらいいなあ!シャケさんみたいな登場、僕も出来たらいいなあ・・!!
(裕太郎) 残念ながら、ツアーは船での移動ではないです!笑。
・・・イベントは無事に終了しました!
本HPの対談は敬称略で掲載させていただいております。
2019年11月2日の仙台での扇田裕太郎×ラリー船長のライブが開催されることとなり、今回はラリー船長から扇田裕太郎への10の質問、扇田裕太郎からラリー船長への10の質問をお互いに投げかけるという試みを行ってみました!!普段ライブ会場ではあまり聞けない本音の思いをここで語ります!!
この秋、初の扇田裕太郎×ラリー船長の2マン・ライブとなる「巡り逢いライブ!」乞うご期待!!!
ラリー船長から扇田裕太郎への10の質問!
1裕太郎さんが自分で青春時代に買って今となっては聴くのが恥ずかしいレコードと、なぜそのレコードを買おうと思ったか?
「最初に買ったレコードはDepeche Modeの『Master And Servant』が入ってるやつ。あと直後にPet Shop Boysの『Suburbia』が入ってるやつ買って。それからその時のベスト的な『NOW』シリーズ買っていろいろ聴くようになって、その後ロックギターに目覚めてからはギターミュージックに傾倒したけど、聴くのが恥ずかしいと思うものは無いですよ(^^)どれも今でも好きです。」
2いま使用している楽器で誰か特定の人(異性でも同性でも)に、思い切り1対1でラブソングを歌ったことはありますか?
「それは秘密かな(笑)でも音楽をやってるときって、僕の場合ですが、僕というリスナーのためにやるというのが鉄則で。リスナーとしての自分の深いところまでたどり着ければお客さん何人居ようが必ず一人一人と1対1で感じ合えるって信じてます。』
3お酒を飲んでいて、涙が出てしまい人知れず涙をふくような、嬉し泣きか、男泣きのときはありましたか?それはどんなときでしたか?
「僕は感じることに貪欲なので、わりと簡単に泣きますよ。お酒飲むと実は感じる力は少し減るけど、柔軟性が無くなって一箇所にハマりやすくなるからそういう意味では泣きやすくなるのかも?でも酒で言うならば僕は楽しい酒が好きです(^^)」
4仙台の街と何か心の中でリンクする音楽はありますか?
「就職しないでミュージシャンになるって、親父に話しに来たのが仙台でした。ちょうど親父が単身赴任で仙台にいた頃で、就職しないって伝えに来た。本当は大学やめるって言いに来たんだけど、卒業だけはしろと説得されて、卒業を条件に就職は自由にしろということになって。だから仙台は自分にとって音楽家としての第一歩を踏み出した場所のイメージ。そういう意味では当時大好きだったピンク・フロイドとレッド・ツェッペリン、そして大げさに言えば全てのオリジナル曲が仙台とリンクしてるって感じあるかもですね。」
5今回のツアーでは台風が日本列島を震撼しました。ツアーに出る前、出た後、そしてツアーをしている今のお気持ちをお聞かせください!
「今回の台風はうちも荒川が近くて警戒レベル4、直ちに避難という避難指示が出ました。初めてのことだったのでかなり恐怖でしたけど、あとほんの僅かなところで荒川持ちこたえてくれて、うちは助かったのですが、でも毎日少しずつ被害の実態がわかってきて、しかもまた東北にも大きな被害が出て、本当に胸を痛めました。僕は親父が福島なので、本籍もずっと福島だったんですね。東北がルーツの人間なんです。新幹線ができる前から何時間もかけて何度も東北通ってました。なので東北ツアーはちょっと特別な気持ちもあります。東日本大震災のとき、音楽の無力さを感じて心を閉ざしてしまったことがあって、でも今は音楽に対してもっとポジティブなものを感じてます。それはご飯でお腹がいっぱいになっても、どうしても満たされない領域というか、音楽でしか満たすことのできない何かがあると強く信じられるようになったからです。それに僕には音楽しかないから。」
6これまでにリリースされたCD(作品)で今回の会場でも販売される予定のCDを思い切りご紹介ください!
「僕はシンガーソングライターとして再出発してるわけですが、これまで2枚のミニアルバム『I AM』と『I SING』をリリースしてまして、今回は2枚目に当たる『I SING』のリリース記念全国ツアーという位置づけになってます。仙台へは5月1日のリリース記念ライブより前の4月に先行発売という形で一度来てるので、これが2周目になりますね。とてもクリエイティブな作品が出来たのでもっと届くべき人に届けたいという一心で全国を周ってます。またこの作品は前作『I AM』の続編の要素もあり、続けて聴くと1枚のフルアルバムとしてのボリュームも楽しんで貰えると思うのでこの機会に『I AM』の方もチェックして貰えれば嬉しく思います。さらに、今回のツアーでセットリストにも入ってる『She’s So
Bad』が入ってるCD、『You Need It / The Day Sweet』と令和にちなんで創ったシングル『なかなかに人とあらずは酒壺に成りにてしかも酒に染みなむ / The Day
Sweet』も持ってきてます。僕の世界観に日本のマイルス・デイビス、多田GYOさんのトランペットが絡みつく感じでカッコいいと思いますので、こちらも是非聴いてみて欲しいです。」
7これから裕太郎さんが参加される原始神母のライブの予定や裕太郎さんがいま思うピンク・フロイドのお話をお聞かせください!
「原始神母のツアーも迫って来ました。今年はUMMAGUMMA50周年とTHE WALL40周年という2大テーマがありまして、かなりぶっ飛んだ内容になると思います。それに加えていつもの『狂気』『炎』などからのベストセレクションも!僕が一番ワクワクしてるかも。原始神母ってオリジナル曲1曲もないのにバンド感がすごくて、毎年ここにしかない魔法が生まれるんですね。スケジュールは以下です。
原始神母 〜 PINK FLOYD
TRIPS 〜 TOUR 2019
11/19(火) 長野 LIVE HOUSE J
11/20(水) 名古屋 Electric Lady Land
11/22(金) 神戸 CHICKEN GEORGE
11/23(土祝)神戸 CHICKEN GEORGE
11/29(金) 川崎 CLUB CITTA'
12/21(土) 六本木 EX THEATER
何度もインタビューとかで言ってますが、10代から20代にかけて部屋を真っ暗にして聴きまくった音楽を今こうして大会場でたくさんの皆さんと分かち合うというのはとてつもなく感慨深いものがありまして、それもこんな素晴らしいメンバーと一緒にやれるなんて本当にすごいことと思ってます。ピンク・フロイドみたいな音楽がこうして支持されることは日本の音楽シーンにとって良いことなんじゃないかと、今後日本の音楽が世界で活躍するときのパワーアップに繋がるんじゃないかと思ってます。」
8裕太郎さんがこれからの人生でいま思い描いているソロ活動の今後の夢は?そして、その夢が実現したときは、次は何が待っていると思いますか?
「大きい夢を先に言います。大きい夢は、音楽を通して、みんなが心を開いてあらゆる分離が溶けてなくなって、宇宙が一つの生命体のように感じられるスペースを創り出すことです。音楽家や多種の芸術家がこれを実現したら世界平和が待っていると思います。もうちょっと近い夢としては、僕の音楽を必要としてくれる人が増えて何とか音楽にとことん取り組むだけで自分の生活が成立するようになってくれればと思ってます。」
9仙台のみなさんも是非共演するところがみたい、モーガンフィッシャーさんとの活動の今後の展開は?
「モーガンとは作品を創って一緒にツアーしようと話ししてます。すごいことですよね。自分がずっと大好きで聴いてきたモット・ザ・フープルのモーガン・フィッシャーと一緒に音楽やってるなんて今だに信じられないです。現状のレパートリーは僕のソロ作品の曲が多くて、あとモット・ザ・フープルの曲やクラシックロックのカバーをやったりしてますが、作品を創ってツアーとなれば是非仙台にも来たいですね。その時はモットやQueenのファンはもちろん、ロックファンの皆さん、洋楽ファンの皆さん、大集合して貰えればモーガンも喜ぶし、僕らロックファン同士みんなで最高の夜にできればと思います。」
10裕太郎さんのライブを心待ちにしている仙台のみなさんに一言!
「仙台はもはや東北の拠点です。仙台の皆さん、いつも応援本当にありがとうございます!!もっともっと楽しくクリエイティブにがんばっていきますね。11月2日(土)に皆さんとお会いできるの楽しみにしてます(^^)」
扇田裕太郎オフィシャルサイト
http://ogidayutaro.com
扇田裕太郎からラリー船長への10の質問!
1)音楽を好きになったきっかけは?どんな音楽に夢中になりましたか?
音楽を好きになったきっかけは、最初は13歳ぐらいの時に詩を書いていたのですが音楽があると詩はものすごいことになるのだなあと、誰かと話しているときに流れてきたトルコの音楽かなんかで涙が自然に出てきた時から好きになりました。
2)楽器への思い入れは?
人があまり気にしない観点で楽器をみているような気がします。もちろん1本1本愛情をもって思い入れがあって使っておりますが、どういう構造になっているのだろうと分解してもとにもどせなくなったことは何回もあります。
3)オリジナル曲の中で一番の自信作は?あとその曲について詳しく聞かせてください。
一番の自信作といえば『ビューティフルワールド』というオリジナル曲ですね。まだレコーディングしておらず、ライブでやっています。ライブで歌うたびに少しづつ変わっています。ライブをする都度に仕上がっていくので、面白いなあと思っています。
4)震災のとき、音楽なんて無力だと自暴自棄になりましたが、仙台にいたラリーさんはどう思いましたか?
僕は「こわいなぁ」と思うとき、歌いました。原発や津波のニュースをラジオで聴きながら、物資を運ぶ仲間たちと車内で歌いました。心配や不安をそれぞれ抱えながらでしたが、歌で元気になれたことを覚えています。目の当たりにする現実に対して、時に音楽は無力と思える時があると思いますが、音楽は楽しかった記憶を思い出すとか、登山のときみんなで歌ったら山道が楽しく思えてきたとか、そういう力があると僕は思います。
5)人と人、国と国が相変わらず対立し続ける世の中にあって音楽の役割は何だと思いますか?
言葉にするのは難しいのですが、以前アメリカから来た使節団の方たちとはじめて面した時とても相手は緊張していたのですがボブディランを歌ったら、大いに意気投合できたこともありました。また、海外でバンドをするとき、現地のまったく言葉の通じない方とチューニングを合わせた時、「A」の音で通じあえたときの感動はすごかったです。対立は緊張から生まれるものと個人的には思います。弦も張りすぎると切れてしまうと言います。互いに調和がとれるよう手伝ってくれるのが芸術の役割ではないかと思っています。
6)ロックは発展し尽くしたという意見もあります。ロック、ギターミュージックに未来はあると思いますか?
ロックは発展し尽くしたという見解でなのか、ロックンロールイズデッドとレニークラビッツが歌ったのは何十年前でしょうか。ロック、ギターミュージックを発展させていこう!と言う思いで多くの音楽が生まれました。ロックは発展し尽くしたと未来に希望はなく何もこれからはないよ、と限定せずに、僕は発展し続けていくものだと思っています。
7)人はみんな死にますが、死ぬ前にどうしてもやっておきたいことでまだやってないことはありますか?
今日すべきことは、今日のうちにして、明日すべきことは明日心配する、という気持ちでいます。なので一日が終わりはぐったりしますが、明日を憂うのはせずに、今日は精一杯やった!と思って、明日のことは明日心配するようにします。死ぬ日がわからないので、きっとその日がくるまで日々繰り返すのだと思います。人生においてやっておきたいことといえば、たくさんありますが、今日一日を大事に過ごせるか、をいつも考えてます。
8)今後の音楽活動の目標は?
続けていくことが目標だと思っています。続けていけなくなる時も、いつかは遅かれ早かれ必ずやってくる。心臓の手術のときに強く思いました。舌癌のあとに舌を切ったのに歌にもどった方もいると聞きます。続けたくとも体調が悪いとかで続けられないとき。そんな時も、続けていくことを目標にします。続けていけるときも、続けていけなさそうなときも、続けていくことを目標にします。なぜなら音楽は心拍音だから、です。
9)仙台で個人的に最も美味しいと思う食べものをいくつか教えて欲しいです!(切実笑)
村上屋餠店(仙台市青葉区北目町2-38)のずんだ餅は美味しいです。牛タンは「伊達の牛タン」推しです。あと、ラーメンは「さわき」(仙台市青葉区亀岡52-1)のスタミナラーメンが最高です。僕は野菜増しスタミナラーメンを頼みます。それと、僕らが今度ライブをする昼呑み小屋「通」のランチも素晴らしいですよ。
10)歌い続ける、ステージに立ち続ける理由は?
それは好きだから、なのだと思います。自分から歌いたいし、自分からステージに立ち続けたいってなります。その逆は?みなさんに好かれてステージに出てくださいってことでしょうか。僕は自由に歌いたい。なので出てくださいよりは出たいですの方が燃える性質です。ゆえに『好きだから』が歌い続ける、ステージに立ち続ける最大の理由ですね!!
・・・初の扇田裕太郎×ラリー船長の2マン・ライブ「巡り合い」イベントは無事に終了しました。
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